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無印ニッポン 堤清二・三浦展著 [消費論]

無印ニッポン 堤清二・三浦展著
(ビジネス本読書日記から転載)

2009年7月25日発行
中公新書 777円
読書時間 1時間

発売前から楽しみにしていた、元セゾングループ総帥と
平社員の対談。
三浦氏の入社当時、堤氏は雲の上の人で、最初に遠くから
見かけた時、オーラというものを生まれて初めて見たそうである。
それでも、この対談で二人の関係はまったくフラット。
堤さんはエライなあ。

前菜として、派件切り問題やイオンによる地方文化破壊
(シチズンシップの破壊であると述べている)に言及したあと
堤氏がバブル期に創設した無印良品の話しへ。

堤氏は、無印良品を”アメリカ的豊かさの追求”と”ファッション性
の追求”に対するアンチであり、便利でも浪費でもない消費者主権
を訴求したかったものであると語っている。
その思想が、スタートから30年近くたった今でもまったく色あせない
(どころか時代性が際立っている)のをどう整理したら良いのだろう。

実は、”無印良品の結婚指輪”というのが私のここ数年の
テーマの一つなのだけど、デザインとかの問題ではなく、ある種の
哲学性も必要なのだと改めて認識しました。

そして対談の最後に、ローカリティ-(地方性)への回帰が提案
されています。

日本中、どこにも同じ大型ショッピングセンターというのは
本当につまらないし、文化と社会の破壊以外の何物でもない
ものなあ。最近、縁があって高知に行く機会が多いのですが
地方独自のゆったりとした豊かさに驚かされることが多く、
移住しようかと思うくらい。

とにかく、結婚指輪のWEB通販をする身には考えさせられる
ことばかりの好著でした。

(独断評価) 続編を強く望みます



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